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イベント・講習会

学術情報メディアセンターセミナー「無線LAN等の通信規格の標準化」

2011年11月29日(火曜日)掲載


 京都大学学術情報メディアセンターでは,月に一度,各分野でご活躍の講師をお招きし,それぞれの研究開発活動の内容等についてご紹介いただく,月例セミナーを開催しておりますが,この度12月6日に臨時のセミナーを開催いたします.
 今回のセミナーでは,総務省情報通信国際戦略局通信規格課標準化推進官の上原哲太郎氏,本学情報学研究科教授の守倉正博氏,株式会社アライドテレシス開発センターの真野浩氏に「通信規格の標準化」についてご講演いただきます.

学内外を問わず多数の方の参加をお待ちしております.

日時 2011年12月6日(火曜日) 10時00分~12時00分
会場 京都大学 学術情報メディアセンター北館 3階講習室
http://www.media.kyoto-u.ac.jp/ja/access/index.html#n_bldg
参加費用 不要
参加申し込み 不要
主催 京都大学 学術情報メディアセンター
お問い合わせ 京都大学 情報環境機構 教授 井澤 一朗
E-mail:izawa.ichiro.5ckyoto-u.ac.jp
プログラム

10時~10時30分
講 演 者:総務省情報通信国際戦略局通信規格課標準化推進官 上原 哲太郎
講演題目:「通信規格の標準化」
講演概要:情報通信システム等の相互接続性や相互運用性の確保のためには,情報通信規格の標準化は不可欠です.通信規格の標準化は従来,国際電気通信連合(ITU)や,一部は国際標準化機構(ISO)と国際電気会議(IEC)の合同技術委員会(JTG1)で行われてきました.これらは,各国からの代表が出席し,国同士の合議で決める性格のものであり,デジュール標準と呼ばれています.しかし近年は,インターネットやパソコン,家電等で使われる通信標準は,IEEEやIETF,W3Cや各種業界団体といった「フォーラム」によって規格化されるものや,1社ないし数社の企業が決めた規格を業界が追認する「デファクト」と呼ばれる形態で決定されるものが増えてきました.本講演では,これらの3種類の標準について述べ,これらに対して国がどのような政策でアプローチしているかについて紹介します.

10時30分~11時15分
講 演 者:京都大学大学院情報学研究科教授 守倉 正博
講演題目:「研究開発と標準化~IEEE802.11aを題材に」
講演概要:通信技術の世界では,経済的に高速・高品質の伝送特性を実現し何処にいても異なる通信機器間で相互接続できることが普及促進のため重要です.本目的のため無線LAN技術ではIEEEを中心に国際標準化が強力に進められています.本講演では無線LANとして成功した5 GHz帯IEEE 802.11a規格策定を通じて,日米欧を軸とする世界各国の研究機関がどのような協調や競争を行って来たか,また自国や自社の利益を図るためどのように技術標準規格を定めることを行ってきたかについて,具体的な事例をもって紹介します.

11時15分~12時00分
講 演 者:株式会社アライドテレシス開発センター取締役 真野 浩
講演題目:「IEEE 802.11aiの標準化について」
講演概要:IEEE802.11a, g, nといった無線LAN規格は広く普及するとともに,その安全性への配慮が重要となっています.現在,無線LAN固有のセキュリティ上の脆弱性に対処する802.1x+11iによる認証鍵交換が普及しつつありますが,この方式では端末が無線アクセスポイントに接続する際に,認証,鍵交換,ネットワークセットアップに多くのパケット交換と時間が伴います.このため,近年急速に普及するスマートフォンにおいても,その利用形態は,アクセスポイント毎に立ち止まるという利用シーンに限定されています.そこで,従来からのセキュリティレベル(RSN)を維持しながら,認証,鍵交換,ネットワークセットアップのプロトコルを最適化することで,立ち止まらずに移動しながら安全にアクセスポイントに接続するとともに,駅や公共施設等でも大量の端末が同時に利用できるスケーラビリティを確保できる改版の標準化としてIEEE802.11ai (Task Group ai)が設置され,標準化が進められています.本講演では,この規格の提案者でありIEEE 802.11ai Task Group議長としての経験から,IEEE802.11aiの概要と技術的詳細,および標準化の現状を解説します.

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