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KUINS ニュース 46

目次

KUINS news 46 [2004.10.20]

表紙写真: JGN II 接続用機器


工学部等事務部及び工学研究科建築系専攻の桂キャンパス移転が完了

昨年度の工学研究科化学系専攻及び電気系専攻の桂キャンパスへの移転に続き, 9月6日(月)から工学部等事務部と工学研究科 建築学専攻の桂キャンパスへの移転がありました.

工学部等事務部,工学研究科建築学専攻の教職員に対して, 工学研究科附属情報センターと メディアセンターと共催で 「桂キャンパス移転に伴うネットワーク説明会」を開催し, 桂キャンパスのネットワーク構成や利用するための申請に 関する説明をしました.

説明会を事前に開催することにより, 利用申請及び設定がスムーズに実施でき, 利用者からは「入居当初からネットワークが順調に利用ができ, 大変ありがたい」と喜ばれています.

KUINS-III データベースの更新について

KUINSニュース No.44でご紹介しましたように, 平成16年2月にKUINS-II登録データベースをリニューアルしましたが, 12月にKUINS-IIIデータベースを更新する予定です. 移行後は,現在メールベースで行っている VLAN 設定変更等をデータベース上で行うことや, 自分の支払う利用負担金額をチェックすることが 出来るようになります.

京都大学におけるJGN IIの利用について

独立行政法人 情報通信研究機構(NICT,平成16年4月に旧通信総合研究所(CRL) と旧通信・放送機構(TAO)が統合された)により構築・運用が開始された, 「研究開発用テストベッド・ネットワーク(JGN II)が京都大学においても 利用できます.

JGN IIの前身である JGN (KUINSニュース No.30 の記事「研究開発用ギガビットネットワーク の利用について」 参照) は平成11年4月からの5年間の運用期間を終え, その役割はJGN IIに引き継がれました. JGN IIは平成16年4月から4年間(平成20年3月まで)の運用が予定されています. JGNと同様にJGN IIでも京都大学吉田キャンパスの電話庁舎にノードが設置されており, 学内ネットワークを経由して利用することができるようになっています. JGNではATMによる接続にて利用しましたが, JGN IIではイーサネットによる接続にて利用する形態となりました. 京都大学においては,KUINS-IIIにJGN II利用のためのVLAN を申請して利用する形が一般的な利用形態となります.

なお,以前のJGNでは利用のためのプロジェクト申請を行なった場合, 個々に共同研究契約を締結する 必要がありましたが, JGN IIでは手続きが簡略化され,京都大学としてまとめて 1つの共同研究契約を結ぶだけで 良いこととなりました. すでに京都大学と情報通信研究機構との共同研究契約は締結されていますので, 今後京都大学から申請されるプロジェクトに関しては, 既存の共同研究契約の中で利用する形となります.

JGN IIの詳細については,情報通信研究機構のホームページ (http://www.jgn.nict.go.jp/) をご覧下さい.

JGN IIの利用に関するご相談等につきましては,学術情報メディアセンター 情報サービス部ネットワーク 担当(q-a@kuins.kyoto-u.ac.jp)まで お問い合わせ下さい.

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未使用の KUINS-II ATM ハブノードの撤去について

平成8年度より現在も運用している KUINS-II/ATM ですが,KUINS-III の 本格運用や近年のイーサネットの高速化により,KUINS-II ATM ハブノード (ATOMIS5, 5S)に直接接続する機器が減少の一途をたどっております.

それに伴い KUINS では,学内で機器接続の無い状態で稼動している ATM ハブノードについて, 順次に停止及び撤去作業を行う方向で検討を進めています.

各部局に設置されているハブノードに何も機器が接続されておらず, また今後使用する予定がない状況でしたら, q-a@kuins.kyoto-u.ac.jp までご連絡をいただけますよう, ご協力をよろしくお願いいたします.

アンチウィルスソフトウェアのボリュームディスカウント価格購入について

天野晃
(情報学研究科)

昨年度,京都大学でも情報セキュリティに関する規定が策定され, 各部局においても 重要な計算機ではウィルス対策を施すことが要求されています. また,日常的にも大量のウィルスメールの 流通が確認されており, 大学で使用している計算機のウィルス対策は必須と言っても良い状況になっています.

このような状況から,可能な限り網羅的にウィルス対策をするため, 情報学研究科では, 従来各研究室で個別に購入していたアンチウィルスソフトウェアの ライセンス価格を下げられないか, 生協を通してメーカーと交渉を行いました. その結果, 京都大学での合計ライセンス数を基準にした ボリュームディスカウント価格での ライセンス購入が可能になりました.

対象製品等は下記になります.
対象製品:
Symantec AntiVirus Corporate Edition 9.0 for Workstations and Network Servers EDU
対応OS:
Windows98/98SE/NT/2000/Me/XP (MacOSは対応なし)
最小注文数:
10ライセンス

価格は,現在の総ライセンス数を基準にして決められますが, 現在は840円/ライセンスとなっています. また,インストールメディアはライセンスとは別に 購入する必要があります. なお,残念ながらこのライセンスでの購入は10ライセンス以上となっていますので ご注意ください.詳細に関しては,下記ウェブページを御覧ください.
http://www.s-coop.net/rune/pc/pc_0409_soht.html

フリーのアンチウイルスソフトの紹介

久保浩史,岡部寿男
(学術情報メディアセンター)

新種のコンピュータウイルスが次々と開発され流行する今日, パソコンにアンチウイルスソフトを 入れておくのは最低限の常識となっています. 大学で備品として業務に使っているパソコンには, 当然ながら商用のアンチウイルスソフトがインストールされていると思います. その一方で, 自宅で個人で使っているパソコンは, プレインストールのお試し版ライセンスが切れたままにしている, なんてことはないでしょうか. 個人使用のパソコンといえども万一の感染の際の被害は甚大になりえます. でも,お金も大事ですよね?

そういう方のために,家庭での個人使用(personal home use) に限定してフリーで使用できる アンチウイルスソフトがいくつかあります. ここではその一つ,avast! 4 Home editionを紹介します.
同社のホームページからダウンロードし, セットアップした上で登録することで動作するようになります. 詳しくは以下の情報をご参照ください.

[ホームページ]
ALWIL社 avast! antivirus software
ジュピターテクノロジー社(日本代理店)
[紹介記事]
窓の杜 -【NEWS】リアルタイム監視できるフリーのウイルス対策ソフト 「avast! 4 Home Edition」
[日本語解説]
avast!4 おじいちゃんのメモ

なお, 個人所有のパソコンであっても大学で研究に使用しているものについては 「Home user」とみなすことができないので, フリー版の使用は認められていません. ご注意ください.

安全な通信方式での接続方法(その2)
-- WinSCP で SCP, SFTP 接続 --

赤坂 浩一 浅岡 香枝 平野 彰雄
(学術情報メディアセンターコンピューティング掛)

※ 本稿は,京都大学学術情報メディアセンター全国共同利用版 広報, Vol.3, No.2, pp.77-86 (2004.03) の解説記事に,KUINS-IIIから学外の サーバとの SCP, SFTP 接続について加筆を行ったものです.


1. はじめに
安全なファイル転送のプロトコルには, SFTP(SSH File Transfer Protocol) と SCP(Secure Copy Protocol) の二種類があります. ここで,紹介するMartin Prikryl氏によって作成された WinSCPは, 両方の転送プロトコルをサポートし, GPLライセンスに従ったフリーソフトウェアとなっています.
それでは,WinSCPの入手とWindowsマシンへのインストール, リモートの計算機とファイル 転送するための設定について紹介します.


2. WinSCPの入手とインストール方法
WinSCPの入手は, WinSCPのホームページ から行ないます. URLは,以下の通りです. http://winscp.sourceforge.net/eng/

WinSCPのダウンロードページには, バイナリ形式のプログラムやソースコードなどもありますが, インストーラー付きの実行ファイルを入手してください. なお,インストーラー付きの実行ファイルには, 英語版のinstallation packageと多国語版の multilanguage installation packageの二種類があるので, 日本語をサポートしている多国語版を入手するのが良いでしょう.

本稿執筆中(2004年10月1日時点)の最新版は WinSCP 3.6.8で, ダウンロードしたファイルは, winscp368setupintl.exe となっていました.(各自でダウンロードするときは, その時点での最新版を入手するようにしてください.)

図1: 使用言語の選択

ダウンロードしたファイルを実行(マウスでダブルクリック)すると, 図1 のようなインストーラーで 使用する言語を選択するウィンドウが表示されます. メニューから Japanese を選択し, OK をクリックすると, インストールプログラムが起動しますので, Next をクリックしてインストールを開始してください.

まず,図2のように, 使用許諾契約書の同意を確認してきますので, ちゃんと内容に目を通してから, 同意する にチェックし, 次へ をクリックします.

図2: 使用許諾契約書の同意

次に,WinSCPをインストールするフォルダを指定します. 差し支えなければ,デフォルトのインストール先である
C:\Program Files\WinSCP3
で良いでしょう.次へ をクリックして進みます.
図3では, インストールするコンポーネントを選択します. PuTTYgen(鍵生成)やPagent(SSH認証エージェント)は, 先にPuTTYをインストールしている場合は,省略しても良いでしょう. 次へ をクリックして進みます.

図3: コンポーネントの選択

次に,WinSCPのプログラムのアイコンを作成するプログラムグループを指定します. ここもデフォルトのままで良いでしょう. 次へ をクリックして進みます.
図4では, インストールプログラムで実行する追加タスクとして, デスクトップへのアイコン作成などを行なうかを選択することができます. ここもデフォルトのままでインストールします. 次へ をクリックして進みます.

図4: 追加タスクの選択

次に,WinSCPのインタフェースオプションの選択を行ないます. インタフェーススタイルには, ノートンコマンダとエクスプローラの二種類がありますが, インストール後にもスタイル変更が可能ですので, ここではデフォルトのままでインストールします. 次へ をクリックして進みます.
図5のように, インストール先やコンポーネントを確認して, インストールをクリックし, 必要なファイルのコピーを開始します.

図5: インストール先やオプションの確認

インストールが終了したことを知らせるウィンドウが表示されたら, 完了 をクリックして完了です. WinSCPがインストールできました.


3. WinSCPの使い方
それでは,デスクトップ上にあるWinSCPのアイコンをマウスでダブルクリックして, WinSCPを起動しましょう.
まず始めに,図6のように WinSCP のログインオプションで詳細設定を有効とするためにチェックしておきます.

図6: 詳細設定のチェック

例えば,メディアセンター北館に設置のスーパーコンピュータ(以下,HPC2500) にファイル転送する場合, 図7 のように『セッション』の枠 のホスト名 の欄に,hpc.kudpc.kyoto-u.ac.jpを書き, ユーザ名の欄に, HPC2500のアカウント(user-id)を記入します.

図7: ホスト名とユーザ名の指定

WinSCPは,ファイル転送のプロトコルとしてSCPとSFTP をサポートしており,『プロトコル』の枠で選択できます. それぞれ長所短所があるようですが, 詳しくはWinSCPのホームページを参照してください. 今回は,SCPを利用することにしますが,SCPで利用する場合は, SCPが使用するシェルを設定する必要があります.
図7のSCPをクリックして, 図8に切替えて,『シェル』の枠で 入力をチェックし, 右の欄に接続するマシンで利用可能なシェルを指定します.
この欄はプルダウンメニューになっているので, メニューから選択することもできます. HPC2500の場合, プルダウンメニューから /bin/bash を選択してみました. SCPで利用する場合は, このシェルの設定を正しく行なわないと接続に失敗する恐れがあります.

図8: SCPのシェルの設定

続けて SSHをクリックし, 図9 のように『プロトコルオプション』の枠で 圧縮を有効をチェックします.
次に,設定をクリックし, その他のWinSCPの設定を行ないます.

図9: SSHの設定

図10では, WinSCPの外観の変更やそのほかのWinSCPの設定が行なえます. 環境設定をクリックすると,新しいウィンドウが開きます.

図10: WinSCPの設定

図11 の環境設定では, 環境・エディタ・転送・統合・コマンド に分けて環境設定を行なうことができます. ここでは,統合の『外部アプリケーション』の枠の PuTTYのパス を先にインストールした日本語版PuTTY を起動するように変更しています. 実行ファイルの名前を putty.exe から puttyjp.exe に書き換えました. OK をクリックするとウィンドウが閉じます.

図11: WinSCPの環境設定

ここまでの設定をセッションとして保存しておきましょう.
保存 をクリックすると図12 のウィンドウが開きます.セッションの保存名には, 接続するホスト名とユーザ名を組み合わせた名前が自動的に設定されています. 名前を変更しないなら, そのまま OK をクリックします

図12: 設定の保存

保存したセッションを利用して接続する場合は, 図13のように 保存したセッション の一覧から接続したいセッションを マウスで選択し, ダブルクリックするか,ログイン をクリックすると接続を開始します

図13: 保存したセッションの利用

初めて接続するホストの場合は,PuTTYと同じように, ホストの鍵が登録されていないために 図14 のような警告のウィンドウが開きますので, はい をクリックします.

図14: 接続するホストに対する警告

図7 の パスワード の欄に何も指定していない場合は, パスワードをタイプするウィンドウが開きますので, 正しいパスワードをタイプして,OK をクリックします.
利用者認証が完了すると図15 のような WinSCPのウィンドウが開きます.
インターフェーススタイルがノートンコマンダの場合は, 左側にローカルマシン(PC)のファイルシステムが, 右側にリモートマシン(HPC2500)のファイルシステムが表示されます.
HPC2500とのファイル転送は,転送元のファイルやフォルダ(ディレクトリ)を マウスで選択(ドラッグ)して, 転送先のフォルダ(ディレクトリ)を指定 (ドロップ)するような,簡単なマウス操作で行なえます.
また,ファイル転送するときに,詳細をクリックすると, 転送モードやファイル名の更新, 属性などのオプションを指定することができます.
WinSCPの終了は,図15のウィンドウの右下の 終了をクリックすると確認のウィンドウが開きますので, OKをクリックします.

図15: WinSCPのウィンドウ


4. socks を利用した学外のサーバとの SCP, SFTP 接続
KUINS-III を利用している場合,学外のサーバと直接接続することはできませんが, KUINS で運用している socks-proxy サーバを経由することにより, WinSCP を利用して, 学外と SCP, SFTP 接続することができます.
ここで,設定方法を紹介します. まず,図16 にある接続の箇所にあるプロキシを選択します. 次に,『SOCKS4』 を選択して, 以下の項目について以下の通りに指定します.
ユーザ名,パスワードは空欄にして下さい.
プロキシホスト名: socks-proxy.kuins.kyoto-u.ac.jp
ポート番号: 1080
設定が完了しましたら, 「3. WinSCPの使い方」に戻って,順次に設定を行えば, 学外のサーバとの接続が可能になります.

図16: WinSCPのウィンドウ


5. おわりに
前号の KUINS ニュースから引き続き,安全な通信方式での接続方法について, Windowsマシンに対応したSSHクライアントプログラム PuTTY と WinSCP を紹介しました.

今後,本センターなどで提供する各種サービスは, 安全な利用形態を重視する方向になっていくと思われますので, 今まで以上に,利用者の皆さんのご理解とご協力をお願いいたします

KUINS 会議日誌

平成16年6月25日~平成16年10月19日

KUINS 運用委員会
平成16年7月22日(第32回)
・KUINS 負担金状況報告
・KUINS データベースシステムについて
・病院ネットワーク(KING) との接続について
・その他

平成16年8月26日(第33回)
・KUINS 負担金状況報告
・KUINS データベースシステムについて
・桂キャンパスネットワークについて
・その他

平成16年9月24日(第34回)
・KUINS 負担金状況報告
・KUINS データベースシステムについて
・KUINS ニュース No.46 の発行について
・その他

お知らせ

KUINSニュースへの寄稿を歓迎します.詳細は kuins-news@kuins.kyoto-u.ac.jp または下記までお問い合わせください.

問い合わせ先
学術情報メディアセンター 情報サービス部 ネットワーク担当 ((075) 753-7841)
(学術情報メディアセンター等事務部 ネットワーク掛 ((075) 753-7432))

PDF版 KUINSニュース No.46

 

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