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KUINS ニュース 45

目次

  • マルチメディア遠隔講義システムの運用開始について
  • ネットワークセキュリティ講習会を開催
  • 新規着任教職員のための KUINS 利用方法に関するガイダンスを開催
  • 「京都大学情報ネットワーク危機管理委員会要項」の制定について
  • 「京都大学情報資産利用のためのルール」について
  • HUBや無線LAN接続装置等を KUINS 接続する際の注意事項
  • フレッツグループによる遠隔地へのKUINS-III接続サービスの開始
  • 安全な通信方式での接続方法(その1) -- PuTTY で SSH 接続 --
  • KUINS 会議日誌
  • KUINS news 45 [2004.6.25]

    表紙写真: マルチメディア遠隔講義システムを利用した講義風景


    マルチメディア遠隔講義システムの運用開始について

    桂キャンパスの設置に伴い, 桂キャンパス検討作業部会情報ネットワーク WG と 学術情報メディアセンターとが協力して, 新たな遠隔講義システムを構築しました. 平成16年4月より運用を開始し,前期は週に6コマの遠隔講義を実施しています.

    このシステムの特徴は,2つの高精細カメラと 2台の高解像度プロジェクタからなる 高精細映像伝送装置を備えていることです. 1280×960画素の解像度で黒板・講師映像, 書画カメラ映像, パソコン画面映像を伝送することができ, 理工系の特徴である数式も 鮮明に遠隔教室に写し出すことができます. また,遠隔教室の様子が講師側教室の後ろに 大きく映し出されるため, 受講学生の様子を確認しながら講義を進めることができます.

    このシステムは,以下の6教室に設置されています.
    ・桂 A2棟1階(化学系)セミナー室(A2-123)
    ・桂 A1棟1階(電気系)中講義室(A1-131)
    ・吉田 工学部4号館1階高分子化学第1講義室
    ・吉田 工学部電気総合館3階中講義室
    ・吉田 学術情報メディアセンター北館3階大会議室
    ・宇治 生存圏研究所大会議室(旧,宙空電波科学研究センター1F会議室)

    これら6教室の間は自由な接続が可能であり, 講義担当講師がどの教室からでも 講義を発信することができます. これにより,教員や学生が分散キャンパス間を移動する 時間と労力が軽減され, 専攻や研究科の枠を越えた講義をより開講・受講しやすくなります.

    なお,利用,見学を希望される方,また,資料を希望される方は, 下記までご連絡下さい.
    学術情報メディアセンター 情報サービス部ネットワーク情報システム担当
    連絡先:学内共同利用掛 (南館)
    tel: 075-753-9000 fax: 075-753-9001
    e-mail: distlearn@media.kyoto-u.ac.jp
    http://www.media.kyoto-u.ac.jp/distlearn/service/

    ネットワークセキュリティ講習会を開催

    平成16年3月19日に,学術情報メディアセンター南館2階202号室にて ネットワークセキュリティ講習会を開催しました(参加者数87名).

    本講習会では,ネットワークセキュリティにおいて, 我が国のセキュリティ分野の 第一線でご活躍のお二人(野川裕記大阪大学講師, 西本逸郎株式会社ラック取締役)を 講師としてお招きし, 大学におけるネットワークセキュリティについてお話頂きました.

    野川裕記大阪大学講師より, 「セキュリティ分野における人材育成:大阪大学の試み」 と題して, 大阪大学におけるネットワークセキュリティ教育への取り組み方やその問題点等, 具体的な例を挙げた講演がありました. また,西本逸郎株式会社ラック取締役からは, 「大学で意識すべき情報セキュリティ」と題しまして, ネットワークウイルスの最近の動向や その対策について講演がありました.

    講演の後,活発な質疑・応答がなされ, 京都大学におけるネットワークセキュリティを考える上で, 大変に役立つ情報が得られました.

    新規着任教職員のための KUINS 利用方法に関するガイダンスを開催

    平成16年4月26~28日に,4月から新規に京都大学に着任した教職 員を対象に京都大学学術情報 ネットワークシステム (KUINS)の利用に関 する講習会を開催しました.今回は,吉田キャンパス, 宇治キャンパス, 桂キャンパスと3箇所で行いました(参加者合計: 54名).

    講習内容は,学術情報メディアセンターとKUINS システムに関する概 要とKUINS の具体的な利用方法に関する 説明を行い,また KUINS にお けるセキュリティについて講習も行いました.

    なお,講習会の資料等は
    http://www.kuins.kyoto-u.ac.jp/seminar/
    でご覧になることができます.

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    「京都大学情報ネットワーク危機管理委員会要項」の制定について

    情報環境部

    平成16年3月30日開催の全学情報セキュリティ委員会及び同日開催された部局長会議において, 京都大情報ネットワーク危機管理委員会要項が了承されました.

    従来情報ネットワーク危機管理委員会は, 京都大学学術情報ネットワーク機構(いわゆるKUINS機構) のもとに設置されており,内規が定められていましたが, 昨年10月21日開催の部局長会議において 「京都大学の情報セキュリティ対策に関する規程」(平成15年10月21日 達示第43号)が了承され, 京都大学に最高情報セキュリティ責任者を置 き,そのもとに情報ネットワーク危機管理委員会が 設置されることにな ったことを受け,新しく要項として制定されたものです.

    なお,要項は京都大学ホームページの下記のページに掲載されています.
    http://www.kyoto-u.ac.jp/top_b/cin2/c-in14.htm

    「京都大学情報資産利用のためのルール」について

    情報環境部

    平成16年3月30日開催の全学情報セキュリティ委員会及び 同日開催された部局長会議において, 「京都大学情報資産利用のためのルール」が了承されました.

    情報倫理に関しては難しい問題があることもあり, これまで京都大学には, 学内ネットワークや京都大学の各種情報資産利用にあたって 学内構成員が守るべき 取り決めは何もありませんでした. しかし,本ルール前文にあるように,京都大学の構成員は, 本学の情報資産を利用するに当たり, 教育・研究の自由と自主を基礎とした高い倫理性と社会に 対する強い責任感が求められることから,本ルールが制定されました.

    なお,要項は,京都大学ホームページの下記のページに掲載されています.
    http://www.kyoto-u.ac.jp/top_b/cin2/c-in14.htm

    HUBや無線LAN接続装置等を KUINS 接続する際の注意事項

    最近のHUBや無線LANアクセスポイント等に,DHCPサーバ機能が搭載さ れた機器が多く存在しています. これらの機器をKUINSに接続する場合,KUINS側にDHCPサーバ機能が影 響しないように設定してくださいますよう お願いします. これを怠りますと,自分たちのVLANが使用できなくなるだけではなく, KUINS全体に影響を及ぼす場合がありますので,設置には十分ご注意下 さい.

    フレッツグループによる遠隔地へのKUINS-III接続サービスの開始

    KUINSニュースNo.44 でご案内いたしましたように,学術情報メディアセンターでは, NTT 西日本が提供するBフレッツやフレッツADSL等のアクセス回線を利用した, 遠隔地での KUINS-III接続サービスを平成16年4月より開始しました.

    接続には,遠隔地において NTT 西日本によるBフレッツやフレッツ ADSL等のアクセス回線への加入が必要となります.

    このサービスを利用して接続する場合は, 次の手順にて申請及び機器の設置をお願いします. ただし,接続を希望される場合は, 事前に学術情報メディアセンター情報サービス部 (内線7841 or 7432)までご相談下さい.

    1. KUINSへの申請は,通常のKUINS-III 接続申請により行って下さい(クローズ設定 or オープン設定).
      申請方法は,次のURL( https://db.kuins.kyoto-u.ac.jp/) の,VLAN新規設定申請をして下さい.
      尚,オープン設定・クローズ設定の違いは,次の通りです.
      ・オープン設定: 講義室などの不特定多数の出入りする部屋でVLANから外へのアクセスを制限する設定
      ・クローズ設定: 鍵のかかる部屋で,開室中は常時,教職員が在室していて,ある程度自由 にVLANから外へアクセスできる設定

    2. 2.接続回線(Bフレッツ,フレッツADSL等)は,部局にて申請・設置してください. 通常は,プロバイダ契約が必要となりますが, KUINS-IIIへの接続の場合には フレッツグループ(ビジネスメニュー) というサービスを利用していますので, プロバイダ契約等の別途契約は不要です.

    3. 3.リモート(遠隔地側)ルータは,接続予定部局が購入して下さい. ルータの選定は,PPPoEによるグローバル固定複数アドレスの割当に対応し, か つスタティックなルーティングに対応していることなどいくつかの要件がありま す. 設定管理はセンター側にお任せいただく形になりますので,ご購入前にセン ターにご相談ください.
      現在動作実績があるのは NEC製IX201xおよび YAMAHA製 RTX1000 です.

    4. 4.リモート(遠隔分室側)ルータの設定は, 学術情報メディアセンターにて実施しますので, 学術情報メディアセンターネットワーク掛まで送付して下さい.

    5. 5.リモート(遠隔分室側)ルータは,日程を相談の上設置して下さい. 場合により,学術情報メディアセンターで設置することもあります.
      なお,本サービスを利用するための負担金については現在検討中です が, 当面は試験運用として無償提供を予定しています. 詳しくは情報サービス部ネットワーク担当まで お問い合わせ下さい.

    安全な通信方式での接続方法(その1)
    -- PuTTY で SSH 接続 --

    赤坂 浩一 浅岡 香枝 平野 彰雄
    (学術情報メディアセンターコンピューティング掛)

    ※ 本稿は,京都大学学術情報メディアセンター全国共同利用版 広報, Vol.3, No.2, pp.77-86 (2004.03) の解説記事に,KUINS-IIIから学外のSSH サーバへの接続について加筆を行ったものです.


    1. はじめに
    従来,リモート計算機への接続の際には, telnet や ftp を使うことが主でした. しかし,telnetやftpでは, ユーザ認証を行なうために入力したIDやパスワードが, そのまま平文(暗号化されない文字列)としてネットワーク上に流れていくため, 途中の経路でIDやパスワードを盗聴することが容易になります.

    盗聴されたIDやパスワードが悪用されると, 計り知れない被害が発生するかも 知れませんので, 近年は,telnetやftpによる接続を禁止し, 暗号技術を用いた 安全な通信方式であるSSH(Secure SHell) による接続に移り変わってきています.

    SSHによる接続を行なうためには,お使いのマシン(UNIX・Windows・Macintosh ) にSSHクライアントプログラムを用意する必要があります. UNIX系OSの場合, OpenBSDやFreeBSD,Linuxの様々なディストリビューションには, 標準で SSHクライアントプログラムの OpenSSH が用意され, Macintoshの場合, 最新のMacOS Xには,標準で OpenSSH が用意されていますので, これらのマシンをお使いの方は,そのままSSHによる接続が行なえます.

    Windowsの場合,95, 98, Me, NT, 2000, XPのどれでも, 各自でSSHクライアント プログラムを用意する必要があり, MacintoshのMacOS Xより前のOS, UNIX系OSのSolarisも, 各自でSSHクライアントプログラムを用意する必要があります. 今回は,利用者の多くが使用されているWindowsマシンに対応した SSHクライアント プログラムで端末エミュレータの機能を持つ PuTTY を紹介します.

    なお,SSHには,バージョン1とバージョン2の二種類が存在しますが, バージョン1にはセキュリティ上の問題が指摘されていますので, 必ずバージョン2のSSHを利用するようにしてください.


    2. PuTTYとは
    これまで紹介した Windows マシンに対応した SSH クライアントプログラムとして,
    SSH Communications Security社SSH Secure Shell for Workstations や フリーソフトウェアの TeraTermPro に SSH クライアント機能を拡張する TTSSH などがありました.

    有料のソフトウェアである SSH Secure Shell for Workstations は, 英語版は非商用での利用に限り無償で利用できますが, 日本語版は正規品を購入するしかありませんでした. 一方,フリーソフトウェアの TeraTermPro+TTSSH は, 日本語環境での使用も満足できますが, バージョン2のSSHに対応しておらず, セキュリティの面で少し不安が残ります.

    今回,紹介するSimon Tatham氏らによって開発されたPuTTYは, MITライセンスで商用・非商用を問わず どなたでも無料で使用できる フリーソフトウェアであり,バージョン2のSSHにも対応しており, また,Hideki EIRAKU氏が, PuTTYで日本語を扱えるようにするパッチを作成し,公開されています.
    それでは,PuTTYの入手とWindowsマシンへのインストール, リモートの計算機にログインするための 設定について紹介します.


    3. PuTTYの入手とインストール方法
    PuTTYの入手は,PuTTYのホームページから行ないます. URLは,以下の通りです.
    http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/

    PuTTYのダウンロードページには, バイナリ形式のプログラムやソースコードなどが 公開されていますが, インストーラー付きの実行ファイルを入手してください. 本稿執筆中(2004年6月15日時点)では, putty-0.54-installer.exe が最新版となっていますが, 各自がダウンロードするときには,なるべく最新版を入手するようにしてください. ダウンロードしたインストーラー付きファイルを実行 (マウスでダブルクリック)すると インストールプログラムが起動しますので, Next をクリックしてインストールを開始します.

    まず始めに,PuTTYのインストール先を尋ねてきます. 差し支えなければ,デフォルト のインストール先である
    C:\Program Files\PuTTY
    にしておきましょう.Next をクリックして進みます.

    次に,スタートメニューに登録するときの名前を入力します. これもそのまま先に進んでかまいません. インストーラーが日本語対応していないので, 日本語のスタートメニューがあった場合文字化け して表示されることもありますが, 登録に支障はありませんので,Next をクリックして進みます

    次のステップでは,スタートメニューに登録するか, デスクトップにショートカットを作るか, PPK という拡張子を持つファイルを Pageant というプログラムに関連づけるか,などを指定します. デフォルトでは,全てにチェックが付いています. ここも変更せず,Next をクリックして進みます. 図1のように,インストール先やオプションの確認を行なったら, {\tt\fbox {Install} }をクリックし, 必要なファイルのコピーを開始します.

    インストールが終了したことを知らせるウィンドウが表示されたら, Finish をクリックして完了です. PuTTYがインストールできました.

    図1: インストール先やオプションの確認


    4. Putty の日本語対応化
    続いて,PuTTYで日本語を扱えるようにするパッチを次のURLから入手します.
    http://www.chiark.greenend.org.uk/~sgtatham/putty/

    上記のホームページでは,日本語を扱えるようにするパッチを適用した実行ファイルと 日本語メニュー用ファイルとマニュアルファイルの三つのファイルが, ZIP形式の圧縮ファイルで公開されており, ダウンロードするファイルは,executable files (実行ファイル)にリンクされているZIP形式の圧縮ファイルの puttykjbin.zip です. 本稿執筆中(2004年6月15日時点)では,PuTTY version 0.54 にパッチを適用したものが最新版のようです.

    Windows Me,XPをお使いの場合は, 標準でZIP形式のファイルを解凍(展開)する機能がありますが, それ以外のWindows 95,98,NT,2000の場合は, あらかじめ解凍ツールを用意しておいてください.

    ZIP形式の圧縮ファイル (puttykjbin.zip) を解凍(展開)すると, 図2のように,puttykjbin という名前のフォルダの中に, puttyjp.exe, puttyjp.lng, readme2.html の三つのファイルに展開されます.

    図2:日本語パッチが適用されたファイル

    上記の三つのファイルは,PuTTYをインストールしたフォルダ
    C:\Program Files\PuTTY
    にコピーします.

    既に作成されているデスクトップのPuTTYアイコンやスタートメニューに登録されている PuTTYのプログラムのプロパティのリンク先を 図3 のように編集して, 日本語パッチの適用されている実行ファイル (puttyjp.exe) を起動するように変更しておきます.

    図3: リンク先の変更

    リンク先のプログラムが,次のように
    C:\Program Files\PuTTY\putty.exe
    から
    C:\Program Files\PuTTY\puttyjp.exe
    に変更しています.


    5. PuTTYの使い方
    デスクトップ上にあるPuTTYのアイコンをマウスでダブルクリックすると, 図4のようにPuTTYの設定のウィンドウが起動します.

    例えば,メディアセンター北館に設置のスーパーコンピュータ(以下,HPC2500) にログインする場合は, PuTTYセッションの基本オプションで『ホスト名(またはIPアドレス)』の欄に, ホスト名(FQDN)の hpc.kudpc.kyoto-u.ac.jp を書き, その下の<『プロトコル』からSSHをチェックし, 開く をクリックします.

    図4: PuTTYの設定

    初めて接続するホストの場合には,図5 のように接続するホストを信頼するかを確認するウィンドウが表示されます. はい をクリックすると,そのホストの鍵を保存しておき, 以後の接続時には保存している鍵で 接続するホストを検証します.

    接続するホストの検証が終わると, 図6 のようなPuTTYのウィンドウが表示されます. login as: のプロンプトに対して,HPC2500のアカウント(user-id)をタイプし, Enter キーを押します.

    次に,パスワードを尋ねるプロンプトに対して, 正しいパスワードをタイプしてください.

    利用者認証が終わると,ログインが完了します. HPC2500をログアウトするとPuTTYのウィンドウも閉じます.

    図5: 接続するホストの確実性の確認

    図6: PuTTYのウィンドウ


    5.1 セッションの保存
    毎回,ホスト名を書き,プロトコルを選択したりするのは手間なので, 何度も接続するホストは, そのセッションに名前を付けて保存しておくのが良いでしょう. 図7 のように 『保存されたセッション』 の欄に付けたい名前を書き,保存 をクリックします. この例では,ホスト名と同じ hpc.kudpc.kyoto-u.ac.jp としていますが, 自分で覚えやすい名前を付けるのが良いでしょう. これで,保存しておいたセッションを 利用した接続が可能となります.

    図7: セッションの保存

    名前を付けて保存したセッション設定を 図8 のように選択してマウスでダブルクリックしたり, 開く をクリックすると, 先ほどと同じように 図6 のPuTTYのウィンドウが表示されます.

    図8: 保存したセッションの利用


    5.2 PuTTYの詳細な設定
    PuTTYを快適に使うために,設定をカスタマイズしてみましょう. PuTTYの設定は, セッション・端末・ウィンドウ・接続 といったカテゴリに分れて管理されています. ここでは,ウィンドウと接続の配下にある SSHの箇所に手を加えてみます.

    ウィンドウでは, PuTTYのウィンドウを管理するオプションの設定を行なうことができます. ウィンドウに関するオプションは, このウィンドウの配下に外観・振る舞い・変換・選択・色 に細分化され,設定するようになっています.

    まず,図9 のウィンドウの箇所では, 『ウィンドウのサイズの指定』の枠で行の指定や 『ウィンドウ内のスクロールバックの管理』の枠で スクロールバックの行数を指定することができます. 実際に指定する値は,各自のお好みで指定して構いません.

    図9: 『ウィンドウ』での設定

    図10 の外観の箇所では, 『端末ウィンドウ内で使われるフォントの設定』の枠で Change をマウスでクリックすると, フォントのウィンドウが開きますので, 好みに合わせてフォントを選択し, OK をクリックしてください. この例では,Terminal,10-point から少しサイズを大きくし, Terminal,14-point に変更してみました.

    図10: 『外観』での設定

    図11 の接続の箇所では, 接続を管理するオプションの設定が行なえます. 『サーバに送られるデータ』の枠で自動ログインのユーザ名の欄に, HPC2500のアカウント(user-id)を記入しておくと, 図12 のPuTTYのウィンドウでlogin as: のプロンプトに応答する必要がなくなります.

    図11: 『接続』での設定

    図12 のSSHの箇所では,SSH接続を管理する オプションの設定が行なえます.
    『プロトコルオプション』の枠で圧縮を有効にするをチェックすると, 暗号化通信を圧縮します. 優先するSSHプロトコルバージョンには2もしくは 2 onlyをチェックするのが良いでしょう.

    図12: 『SSH』での設定

    図13 のトンネルの箇所では, SSHトンネリングを管理するオプションの設定が行なえます. 『X11フォワーディング』の枠でX11フォワーディングを有効にする をチェックしておけば, 安全な通信経路でX Window Systemを利用することができます.

    また,『ポートフォワーディング』の枠では, リモートマシンとローカルマシンの 通信をポートごとに 安全な通信経路で行なうように設定することができます. なお,この例では,トンネルの箇所の設定は変更していません.

    図13: 『トンネル』での設定

    カスタマイズした設定は,忘れないうちに保存しておきましょう. セッションのカテゴリに移動し, 図14のように, 『保存されたセッション』の欄に先ほど付けた名前を書き, 保存 をクリックします.

    図14: カスタマイズした設定の保存


    6. socks を利用した学外のSSH サーバとの接続
    現在,KUINS-III を利用している場合, 学外のSSH サーバと直接接続することはできません. しかし,KUINS で運用している socks-proxy サーバを経由することで, PuTTY を利用して, 学外と接続することができます. ここで,設定方法を紹介します.

    まず,図15 にある接続の箇所にある proxy を選択します. そこで,『Proxy 必須設定項目』 の各欄について,以下の通りに指定します.
    Proxy のタイプ SOCKS
    Proxy ホスト socks-proxy.kuins.kyoto-u.ac.jp
    ポート 1080

    次に,『様々なproxy設定』で, バージョン4 を選択します.
    設定が完了しましたら, 「5. PuTTYの使い方」に戻って,順次に設定を行えば, 学外のSSHサーバとの接続が可能になります.

    図15: proxy(socks) の設定


    7. おわりに
    以上,PuTTYの入手・インストールと簡単な使い方を紹介しました.

    この他にも,公開鍵認証に必要な鍵ペア(公開鍵, 秘密鍵)を作成する ツール(PuTTYgen)や公開鍵認証で リモートホストにログインする場合のパスフレーズの入力を 自動化するツール (Pageant)なども用意されていますが,今回は,説明を省きます.

    また,安全なファイル転送のプロトコルとして, SFTP(SSH FileTransferProtocol) と SCP(Secure Copy Protocol) の二種類があり,PuTTY では, pscp コマンドや psftp コマンドが用意されています. しかし,どちらもコマンドラインから利用するコマンドなので, 使いこなすには,ある程度の慣れが必要となります.

    SFTP と SCP によるファイル転送を GUI ベースで実行可能なアプリケーションの一つに WinSCP がありますが, こちらは次号の KUINS ニュースで利用方法について紹介します.

    KUINS 会議日誌

    平成16年2月25日~平成16年6月24日

    KUINS 運用委員会
    平成16年3月12日(第28回)
    ・KUINS 負担金状況報告
    ・KUINS データベースシステムについて
    ・KUINS II 接続機器のフィルタリングについて
    ・広報関係について
    ・KUINS 関連の講習会開催について
    ・その他

    平成16年4月9日(第29回)
    ・KUINS 負担金状況報告
    ・KKUINS データベースシステムについて
    ・K広報関係について
    ・KKUINS-III VLAN の各種申請について
    ・K遠隔地間との接続について
    ・Kその他

    平成16年5月10日(第30回)
    ・KUINS 負担金状況報告
    ・KUINS データベースシステムについて
    ・講習会に関する報告
    ・KUINS ニュース No.45 の発行について
    ・フレッツグループによる遠隔地接続について
    ・その他

    平成16年6月14日(第31回)
    ・KUINS 負担金状況報告
    ・KUINS データベースシステムについて
    ・桂地区ネットワークの状況報告
    ・NCA5 状況報告
    ・その他

    KUINS 会議日誌

    KUINSニュースへの寄稿を歓迎します.詳細は kuins-news@kuins.kyoto-u.ac.jp または下記までお問い合わせください.

    問い合わせ先
    学術情報メディアセンター 情報サービス部 ネットワーク担当 ((075) 753-7841)
    (学術情報メディアセンター等事務部 ネットワーク掛 ((075) 753-7432))

    PDF版 KUINSニュース No.45

 

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