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KUINS ニュース 29

目次

KUINS news 29

表紙写真:第3回 ug 研究会を開催


予定時間を大幅にオーバーして熱演が繰り広げられました

飛騨天文台のネットワーク接続について

平成10年10月1日,理学部附属天文台飛騨天文台が KUINS に接続されました.
接続に使用している回線は NTT の INS ネットで回線速度は 384Kbps です.

学術情報ネットワークの米国回線の高速化について

平成10年10月1日,学術情報センター運営の学術情報ネットワーク の米国向け回線が 150Mbps に高速化されました.

第1回 AEARU Web Technology ワークショップを開催

(第1回 AEARU Web Technology ワークショップ実行委員会)
AEARU (The Association of East Asian Research Universities) は, 東アジア地域 (中国本土,香港,日本,韓国,台湾) の17の研究系大学の連合組織であり, 日本からは本学のほか, 大阪大学,東北大学,東京工業大学,東京大学, 筑波大学が参加しています. AEARU の活動の一環として, 近年進展著しい Web Technology に焦点を あてたワークショップが企画され, その第1回が本学附属図書館AVホールにて 平成10年11月24・25日の二日間にわたり開催されました.
本ワークショップでは,長尾眞総長による基調講演に続き, 各大学における Web (World Wide Web) に関する システムの研究開発動向や インターネットを用いた教育環境ならびに ネットワーキング応用についての 16件の講演があり, これからの研究の方向性などについて 活発な議論がなされました.本学からは, 総合情報メディアセンター の遠隔講義システム や KUINS-II/ATM ネットワーク, WWWリソースサーチシステム mondouなどに関する発表が実演を交えて行われました.
プログラムについては
http://www.kuins.kyoto-u.ac.jp/news/29/aearu.htm
をご参照ください.
なお第2回AEARU Web Technologyワークショップは Korea Advanced Institute of Science and Technology で今秋開催される予定です.

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バックボーン ATM ネットワーク接続装置の構成機器

平成10年度補正予算で導入される 「バックボーンATMネットワーク接続装置」 については, 前号までの記事 等でもご案内している通りですが, 昨年 11月末に納入業者ならびに構成機器が決定し, 3月末の納入に向けて,最終的な調整および 運用のための設計,移行過程の検討を行っている ところです.
この記事では,今回納入される主要な構成機器について 紹介します(表1).

基幹ルータ 1台
サテライトルータ 20台
エッジルータ 50台
他大学接続用ルータ 1台
セキュリティ監視装置 1式
LANエミュレーションサーバ 8台

表1: バックボーンATMネットワーク接続装置の構成機器一覧

基幹ルータ
KUINS-II/ATMのIPネットワークにおいて 中心となるルータで, 500万pps(パケット毎秒) のIPパケットルーティング性能を 有し, 既設のKUINS-II/ATMネットワークに OC-12c (622Mbps)5本で接続されます. (NEC製 ATOMIS16)

サテライトルータ
KUINS-II/ATMの基幹ノードのあるところを 中心に全学20箇所に分散配置され, LANEサーバ, MPoAサーバ, DHCPサーバなどの各種サーバ機能を担います. 200万pps のIPパケットルーティング性能を 有し, KUINS-II/ATMネットワークに OC-12c (622Mbps)1本で接続されます. 支線側のサブLAN接続用の FastEthernetのポートが8ポートあります. (NEC製 SH380/200S))

エッジルータ
KUINS-I基幹ループLANのノード装置のあるところ (但しサテライトルータ等の設置されるところを除く) に設置され, 既設の Ethernet サブLAN と KUINS-II/ATM の橋渡しをします. IP over ATMとLANE の両方に対応しています. KUINS-II/ATMネットワークに OC-3c (156Mbps) 2本で接続されます. 支線側のサブLAN接続用の FastEthernetのポートが8ポートあります. (NEC製 ES100e/D4000)

他大学接続用ルータ
対外接続の高速化および多経路化に対応し, 本学の入口となる部分の性能の強化を目指して 導入されたルータです. 全世界からの経路情報を扱えるよう, 256MBのメモリを搭載しています. 既設のネットワークに OC-12c (622Mbps) 1本 および FDDI (100Mbps) 2本 など で接続されます. (NEC製 IP45/663 (Cisco 7507同等品))

セキュリティ監視装置
ネットワークに関する各種統計情報を 記録し表示したり, 他大学接続用ルータに対するフィルタリングの 設定を行ったりします.

LANエミュレーションサーバ
今回導入したLANEサーバ(8台)は既設のもの(吉田地区・宇治地区で計8台) と同様 ATM スイッチ(ATOMIS7)に内蔵されます. サテライトルータ(20台)のものとあわせると, LANEサーバ機能は大幅に強化されたことになります. これにより,部局側からのLANEを用いた サブLANの 開設の要求に対しても,KUINS側である程度対応できる ようになると考えています.

設置場所
これらの機器の設置場所は次に示す通りです.
バックボーンATMネットワーク接続装置設置一覧

設置場所(建物・階・室名) 導入機器
自動電話庁舎・1階・交換機室 基幹ルータ
他大学接続ルータ
サテライトルータ(2台)
LANEサーバ
セキュリティ監視装置
保健診療所・1階・第一検査室 エッジルータ
事務局本館・1階・情報処理課計算機室 サテライトルータ
教育学部本館・2階・教育心理学計算機室 エッジルータ
体育館・2階・事務室 エッジルータ
附属図書館・4階・コンピュータ機器室 サテライトルータ
LANEサーバ
総合博物館・3階・歴史資料研究展示室 エッジルータ
経済研究所・2階・コピー室 エッジルータ
大型計算機センター・地階・計算機室(2) サテライトルータ
LANEサーバ
法学部・経済学部新館・地階・書庫西端 エッジルータ
法学部・経済学部北館・1階・受付室 エッジルータ
文系共同棟・地階・機械室 エッジルータ
工学部1号館・2階・総合情報メディアセンター計算機室 エッジルータ
工学部2号館・3階・コピー室 エッジルータ
工学部3号館・1階・交換機室 サテライトルータ
工学部4号館・4階・北東角廊下 エッジルータ
工学部5号館・3階・計算機室 エッジルータ
工学部6号館・3階・交換機室 エッジルータ
工学部建築学教室本館・1階・交換機室 エッジルータ
工学部8号館・4階・端末室 サテライトルータ
工学部9号館・1階・PS エッジルータ
工学部10号館・2階・計算機室 サテライトルータ
工学部11号館・1階・複写室 エッジルータ
工学部RI棟・1階・電気室 エッジルータ
工学部物理系新棟・地階・通信機械室 サテライトルータ
理学部1号館・4階・総合情報メディアセンター端末機室 エッジルータ
理学部2号館・5階・526号室 エッジルータ
理学部4号館・1階・計算機室 サテライトルータ
理学部5号館・4階・計算機室 エッジルータ
農学部総合館・2階・C226室 サテライトルータ
エッジルータ
農学部農芸化学棟・地階・通信機器室 エッジルータ
基礎物理学研究所・地階・大型計算機室 サテライトルータ
LANEサーバ
数理解析研究所・地階・計算機室 サテライトルータ
総合人間学部A号館・1階・180号室 エッジルータ
総合人間学部D号館・地階・機器室 エッジルータ
医学部A棟・地階・機械室 エッジルータ
医学部D棟・1階・101号室 サテライトルータ
LANEサーバ
医学部図書館・2階・情報資料室 エッジルータ
附属病院外科系総合病棟・地階・ネットワーク管理室 サテライトルータ
LANEサーバ
医療技術短期大学部・地階・階段室 エッジルータ
再生医科学研究所東棟・1階・EPS エッジルータ
再生医科学研究所西棟・1階・共通機器室 エッジルータ
ウイルス研究所・1階・ノード室 エッジルータ
学内共同研究センター・1階・倉庫 エッジルータ
薬学部本館・1階・機器室 サテライトルータ
サービスサプライ棟・2階・交換機室前室 LANEサーバ
人文科学研究所本館・1階・102号室 エッジルータ
放射性同位元素総合センター本館・1階・玄関横 エッジルータ
宇治地区電話庁舎・1階・交換機室 サテライトルータ
LANEサーバ
化学研究所・5階・C542室 サテライトルータ
化学研究所・4階・C423室 エッジルータ
化学研究所・2階・C202室 エッジルータ
化学研究所原子核科学研究施設・1階・計算機室 エッジルータ
化学研究所核酸情報解析施設・1階・休憩室 エッジルータ
防災研究所・5階・D556室 サテライトルータ
防災研究所・1階・D106室 エッジルータ
防災研究所・3階・通信機材室 エッジルータ
防災研究所総合防災研究部門・5階・計算機室 エッジルータ
防災研究所巨大災害研究センター・2階・計算機室 エッジルータ
防災研究所地震予知研究センター・3階・308室 エッジルータ
エネルギー理工学研究所・4階・E405室 エッジルータ
エネルギー理工学研究所・3階・E315室 エッジルータ
エネルギー理工学研究所・3階・E390室 エッジルータ
エネルギー理工学研究所附属エネルギー複合機構研究センター南2号棟・2階・計算機室 エッジルータ
エネルギー理工学研究所附属エネルギー複合機構研究センター北3号棟・2階・計算機室 エッジルータ
食糧科学研究所・4階・F422室 エッジルータ
木質科学研究所・3階・W309室 エッジルータ
木質科学研究所木質材料実験棟・1階・恒温恒湿機械室 エッジルータ
超高層電波研究センター・2階・計算機室 サテライトルータ

遠隔研究支援システムの導入(3)

  1. はじめに
    本年度補正予算で導入予定の「遠隔研究支援システム」については, 前号でもその仕様についての説明を行いましたが, 昨年の11月末までに入札手続が完了し, 実際に導入される機器類が明らかになりましたので, 今号では機器構成と設置場所についてお知らせします.

  2. システムの構成
    前号でも説明しました通り, 遠隔研究支援システムを構成する装置は次の二種類です.
    ?端末装置 --- 60台
    ?遠隔研究支援サーバ --- 1式
    以下の節では, これら二種類の装置を構成する機器と設置場所について説明します.

  3. 端末装置
    制御用計算機
    図1 に制御用計算機の構成図を示します.

    図1: 制御用計算機の構成

    中心となる計算機は, 日本電気(株) (以下,NEC) 製の Express 5800/53Wb という機種のワークステーションで, CPU に Intel Pentium-II 400MHz を搭載し, 主記憶容量は 128MB です. CD-ROM ドライブ,3.5インチ FD ドライブ, 4GB のハードディスクドライブを内蔵し, OS は Microsoft Windows NT 4.0 日本語版です.
    ネットワークインタフェースとしては, 156Mbps の ATM NIC (Network Interface Card) と 100baseTX の Ethernet NIC を備えます. 遠隔研究支援に用いるネットワークは KUINS-II/ATM のみ1 を予定しており, Ethernet の方は設置部局のサブ LAN などへ接続できるような運用形態を検討しています.
    1システムの制御ソフトウェアは Ethernet (100base) にも対応予定とのことですが, 時期は未定です.
    また,Motion JPEG 方式に基づく映像音声圧縮伸張ボードを備えます. これによって VGA サイズの動画像を即時圧縮伸張することができます. 音声系機器との接続には,SoundBlaster 互換のサウンドカードを用います.
    この他には,Ultra SCSI のインタフェースを内蔵します. これは,必要に応じて 追加機器 (ハードディスクやスキャナなど) を接続していただくために用意されています. これに限らず他の拡張用空きスロットに関しては, システム運用の妨げにならない範囲で, 設置部局において自由にご利用いただけるよう検討しております.

    映像入力系
    映像入力系の構成を図2に示します.

    図2: 映像入力系の構成

    CCD ビデオカメラはソニー(株)(以下,ソニー)製の EVI-D30/K で, オートフォーカス,12倍ズーム,パン・チルト, 被写体自動追尾などの機能を持つものです.
    書画カメラは,株式会社エルモ製の資料提示装置 EV-501AF で, オートフォーカス, 10倍ズーム,ネガポジ反転などの機能と, 撮像確認用の小型液晶モニタ装置を備えます.
    ダウンコンバータは,(株)システムサポート製の TVB-Hi で, XGA の RGB 映像信号を NTSC ビデオ信号に変換することができます. 加えて画面の部分拡大や明るさ調節の機能も備えます. これに持参したノートパソコンなどを接続することで, 簡易プレゼンテーションが可能になります.
    各装置からの NTSC 信号は, S 端子によってソニー製の AV セレクタ SB-V550 に入力されます. 利用者はリモコンまたは本体のスイッチによって出力する映像ソースを 選択することができます. セレクタには合計でそれぞれ4系統のビデオ・オーディオ入出力端子があり, 空きの端子には,必要に応じてビデオ映像機器を接続していただくことができます. 出力された NTSC 信号は制御用計算機の映像入力端子に接続されます.

    映像出力系
    映像出力系の構成を図3 に示します.

    図3: 映像入力系の構成

    液晶プロジェクタ装置はソニーの VPL-SC50J で, 明るさは 600ANSI ルーメン, 解像度は SVGA リアル対応かつ XGA 圧縮対応であり2 ,重さ 3.7kg の小型プロジェクタです. なお,投影用のスクリーンは今回の調達に含まれませんので, 各設置場所に既存の OHP 用のものなどを兼用してください.
    2前号には解像度が XGA と書きましたが,正確には XGA 圧縮表示対応です. お詫びして訂正いたします.
    カラーディスプレイは NEC 製の対角15インチサイズのもので, XGA までの解像度に対応します.
    制御用計算機からの映像出力は,VGA 分配器 (サンワサプライ(株)製 VGA-201) によってプロジェクタ装置とカラーディスプレイに分配されます.

    音声系
    音声系の機器の構成を図4に示します.

    図4: 映像入力系の構成

    マイクはソニー製のダイナミックマイクロホン F-780, スピーカはやはりソニー製のアンプ内蔵スピーカ SRS-Z750PC/MP です. それぞれ端末装置に1台につき1セットずつ装備されます. これらはともに米国 COHERENT 社製エコーキャンセラ Voicecrafter 3000 に接続され,空間エコー現象を抑制することができます. 伝送帯域は50Hz から 7200Hz をカバーし,エコー消去(収束)時間は 270m秒です3. 制御用計算機との間の音声入出力はエコーキャンセラを介して行われます.
    3今回導入される機種の性能は, 仕様で要求していたものより高く, すべての設置場所でその効果が期待されます.

    設置場所
    以下に端末装置の

    部 局 名 端 末 装 置 設 置 場 所
    建 物 部 屋
    吉 田 地 区 ・ 4 4 台
    総合人間学部 A号館 地階 会議室
    文学研究科・文学部 本館 1階 L111号室
    理学研究科・理学部 1号館 2階 200号室
    3号館 2階 208号室
    4号館 1階 102号室
    5号館 3階 第3講義室
    医学研究科・医学部 管理棟 2階 小会議室
    医学部附属病院 南病棟 地階 医療情報部会議室
    内科系臨床研究棟 地階 セミナー室
    薬学研究科・薬学部 本館 1階 学部長室
    工学研究科・工学部 1号館 4階 433号室
    5号館 2階 223号室
    建築本館 2階 会議室
    5号館 3階 315号室
    電気総合館 3階 大会議室
    農学研究科・農学部 総合館 1階 E111号室
    総合館 5階 S566号室
    総合館 5階 N562号室
    人間・環境学研究科 研究科棟 1階 105号室
    研究科棟 地階 B23(西)号室
    エネルギー科学研究科 2号館 3階 335号室
    2号館 1階 105号室
    情報学研究科 8号館 2階 219号室
    10号館 1階 121号室
    10号館 4階 441号室
    放射性同位元素総合センター 本館教育研究棟 1階 セミナー室
    分館 2階 208号室
    総合博物館 総合博物館 3階 会議室
    環境保全センター 環境保全センター 1階 会議室
    総合情報メディアセンター 1号館 1階 センター長室
    遺伝子実験施設 分子生物科学実験研究棟 1階 122号室
    高等教育教授システム開発センター 楽友会館 2階 6号室
    人文科学研究所 本館西館 2階 会議室
    分館 1階 会議室
    再生医科学研究所 東館 5階 ルーフテラス
    西館 1階 所長室
    ウイルス研究所 本館 2階 209号室
    基礎物理学研究所 湯川記念館 3階 大講義室
    研究棟 2階 会議室
    附属図書館 附属図書館 4階 研修室
    附属図書館 4階 調査室
    留学生センター 学生部 1階 第3講義室
    体育指導センター 学生部 2階 センター事務室
    医療技術短期大学部 医療技術短期大学部 1階 端末室
    宇 治 地 区 ・ 1 6 台
    工学部・工学研究科 原子核工学専攻放射実験室 2階 教官研究室
    エネルギー科学研究科 総合館 5階 N501号室
    エネルギー複合機構研究センター 4階 小会議室
    情報学研究科 旧工業教員養成所本館 1階 102室
    超高層電波研究センター 超高層電波研究センター 1階 会議室(108号室)
    エネルギー理工学研究所 北4号棟 1階 会議室
    本館 2階 E275室
    本館 4階 N404室
    化学研究所 本館 4階 C-427室
    共同研究棟 2階 ブレーンストーミングルーム
    木質科学研究所 本館 2階 W201号室
    食糧科学研究所 総合研究棟 2階 所長室
    総合研究棟 4階 コンピュータ室
    防災研究所 本館 5階 D562号室
    本館 5階 D556号室
    本館 5階 D1518号室

    これらの端末装置は,OC-3c MMF の光ファイバで KUINS-II の最寄りのハブノード (ATOMIS 5) に接続されます. 現在空きポートのないハブノードに関しては, KUINS で移設・増設を行います.

    遠隔研究支援サーバ
    遠隔研究支援サーバは, 3端末以上が接続して行われる打合せを仲介するための計算機群です. 合計5台の NEC 製ワークステーション Express 5800/120Ma という計算機から構成されます. それぞれの計算機は同一の構成 (CPU Pentium-II 400MHz, 主記憶 256MB,ディスク 4GB × 3 Raid 5,DAT ドライブ, 156Mbps ATM,100baseTX,Microsoft Windows NT Server 4.0 日本語版) ですが, このうち1台はマルチキャストのためのアドレス解決サーバであり, 残りの4台が多地点接続サーバの機能を持ちます. したがって, 多地点間の打合せは,並行に最大 4系統まで同時に行うことができます. もちろん,2地点間 (1対1) の打合せはサーバを介することなく可能です. 打合せの予約システムなどの運用方針については現在検討中です. これらの計算機には,無停電電源装置が備えられ,不時の停電時においても 一定時間サーバ機能の維持が可能です.
    設置場所は大型計算機センターの計算機室で, 利用者が直接触れる機会はありません.

  4. 制御ソフトウェア
    端末装置・遠隔研究支援サーバを含むシステム全体を制御するソフトウェアは, NEC 製の Virtual Forum というマルチメディア会議・講義システムです. 2地点以上の (1対1に限らない) 端末装置の間で映像・音声の送受信を行い, OS 上の各種アプリケーション (プレゼンテーション,ワープロ,描画ツールなど) を共有する機能を備え, 参加者間のコミュニケーションを支援します. 今回の調達には,合計120台分の端末装置に対するライセンスが含まれており, 導入する 60台の端末装置の他に,60台まで端末装置を増設することができます.

  5. おわりに
    今回は,遠隔研究支援システムとして実際に導入される機器と 設置場所について説明しました. 現在は導入後の運用形態,特にネットワーク構成やユーザ管理に 関して検討を行っているところです. より詳しい使用法や運用形態に関しては 決まり次第,ニュースや手引きなどを通じて解説を行う予定です.

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大型計算機センター内事務イントラネットの実現と運用管理

隈元 榮子,河野 典 (大型計算機センター)

本稿は,第20回全国大型計算機センター研究開発連合発表講演会(1998年11月) の予稿をもとに,若干の加筆・修正を行ったものです.
  1. はじめに
    1997年秋,大型計算機センターの事務イントラネットを構築した. ほぼ一年余りを経たが,その特徴及び運用管理の課題について報告する.
    当センターの事務イントラネットの大きな特徴はつぎの2点である.
    1.ファイル共有とクライアントパソコンの「端末」化の徹底
    WindowsNTのファイル共有の機能を利用して,事務サーバ側に業務フィル 格納場所を作り, これを機軸に少ない台数のクライアントパソコンを,事 務室では単なる事務サーバの「端末」として利用, 事務室全体で共用でき る環境をシステムとして作成した.
    2.ATM を利用して構築
    事務のイントラネットでは業務の機密,セキュリティの確保が重要である. 事務サーバは ATM に直収し対外通信は高速通信 (156Mbps) を 享受する一方, クライアントパソコンと事務サーバ間の内部通信は ATM の ELAN (Lan Emulation)で結び外部通信の流れとは別にした.

  2. システムの機器構成及びソフトウェア
    システムを構成する機器は「事務の業務用であること,アプリケーション は市販の汎用的なソフトを使用したい, 維持管理が容易であること」などからパ ソコンで構成した. また,ファイル共有をサポートする OS,Windows NT Server を事務サー バに用いた.

    構成機器一覧
    項 目 O S 台数
    事務サーバ WindowsNT4.0 1
    パソコン Windows95 13
    ELAN サーバ MS-DOS 1
    ATM Ethernet スイッチングハブ 1

    使用ソフトウェア一覧
    アプリケーションソフト 備考
    Microsoft Office97 Standard Edition (WORD, EXCEL,OUTLOOK)
    FrontPage98 (ホームページ作成ソフト)
    Microsoft Proxy Server (ファイアウォールソフト)
    EMWAC Internet Mail Service (メールサーバソフト) フリーソフト

  3. 利用者登録とファイルの共有の実現
    現実の人の組織,仕事の流れ,今後の業務のあり方などを基にファイルの 共有や利用者登録を設計したいと考えた.

    1) 人と仕事の関係
    人の組織・構成当センターの事務部の組織は事務長,事務長補佐,事務系三掛,技術系四掛で構成されている. 今回はこの事務部の事務系職員を主たる対象とし, 研究開発部の教官と技術系四掛の技官については, 事務サーバへの登録は一部分に止めた. 事務の WWW にあるセンター内掲示板へのアクセスはセンター全構成員ができるようにした. 事務全体で利用する文書文書綴ではやりにくいが, 事務サーバに共通文書を保管して事務全体で利用できると便利である. 掛間の区別は明確にしたい業務の文書綴は, 掛内では保管場所や内容をみんなが知っていることが望ましい. しかし,他の掛からは,見て欲しくない.仕事は業務の種類ごとで分担各掛においては,業務ごとに分担し, 担当業務ごとに文書綴が作成されている.仕事の仕方は個人それぞれ仕事の仕方は各人それぞれである. 完成した文書は掛共通ファイルに保存するがその作業段階については, 個々の環境が欲しい.メールについては,「個」の環境保証が必須である. 以上のような,人と仕事の関係を基に,セキュリティ設定,利用者の権限 やファイルへのアクセス制御に関する設計を行った.

    2) 事務サーバのファイルシステムについて
    パソコンでもっとも良く使用されているファイルシステムは FAT (File Allocation Table) であるが, Windows NT のセキュリティ機能を使用す るため NTFS (NT File System) にした.
    NTFS は Windows NT のファイル及びディレクトリ単位のセキュリティ機 能を利用できるファイルシステムである.

    3) ホームフォルダとプロファイルフォルダ
    事務サーバにユーザのホームを格納するホームフォルダ \home, 及びユーザのプロファイル情報を格納する \profiles を作成し, プロパティを共有フォルダに設定. これは,個人ファイルの保存場所と各人の端末環境の保管場所である.

    4) ユーザグループの設定
    利用者やファイルのアクセス権を規定するユーザグループには, 事務サーバの利用者全員が基本的なサービスを受けるためのグループと, 特定の人を対象にしたグループがある.
    「あまり細かいアクセス権の設定は,利用時に煩雑になる.システムで規定 しなくても業務遂行の中で ,行えることもある.」このような現場の意見を 基に,次のユーザグループの作成を行った.

    基本的なユーザグループ
    グループ名 説 明
    Domain ユーザ 全ドメイン共通のユーザ
    MSP ユーザ Microsoft Proxy Server のユーザ
    IMS ユーザ Internet Mail Serviceのユーザ,メールサービスを受けるユーザ

    掛を単位としたローカルグループ
    グループ名 説 明
    Syomu 庶務掛
    Kaikei 会計掛
    Kyodoriyo 共同利用掛
    Tosyo 図書資料室
    Gikan 技官室

    5) 利用者の登録
    ユーザグループの設定
    個々の利用者登録において, 利用者ごとに, 上記で作成した基本的なユーザグループ (Domain ユーザ,MSP ユー ザ,IMS ユーザ) をつけ,それに加えて所属掛のローカルグループを付与 した. プロファイルパスの設定
    利用者登録画面のユーザプロファイルパスを設定する. ユーザプロファイルは \\jimu\profiles\%username% と記載し 3) 項で作成した事務サーバの プロファイルフォルダ内に格納することを指定した. プロファイルを事務サーバに持たせることにより, 利用者のプロファイルをどのパソコンから使用しても継承できるようにした. 利用者のホームディレクトリの作成
    3) 項で作成した事務サーバのホームフォルダ \home を開きユーザの名前のフォルダを作成. セキュリティの設定はアクセス権をユーザの名前で設定しそのユーザ以外のアクセス権を削除した.

    6) 掛共有フォルダの作成
    掛ごとに掛共有フォルダを作成し,アクセス権を持つグループ名を設定する.
    各掛フォルダには業務毎のフォルダが作られ, さらに業務内で仕事の単位毎のフォルダが作られていくことを想定している.
    アクセス権を持つグループだけが,そのフォルダを利用できる.
    ワープロのフロッピー内だったり, 個人の文書綴に保存されている文書をこれらのフォルダに保存・管理することで, 掛内の共有と,関係者以外は利用を禁止する等の文書管理ができる.

    掛フォルダと共有範囲
    フォルダ 共有範囲 アクセス権を持つグループ名
    Shomu 庶務掛 Syomu
    Kaikei 会計掛 Kaikei
    Kyodoriyo 共同利用掛,図書資料室 Kyodoriyo, Tosyo
    Tosyo 図書資料室,共同利用掛 Tosyo, Kyodoriyo
    Zentai 事務全体 Everyone

    7) 事務サーバ上でのファイル構造
    事務サーバにあるフォルダは図1 のような階層構造になっている. 個人のフォルダやプロファイルは,個人の固有のものとし, 他人のアクセスをできなくした.
    それ以外の各フォルダには「共有」が設定され,かつその範囲がローカル グループで限定されている.

    図1: 事務サーバのファイル構造

  4. ネットワーク接続方法
    事務サーバをATMスイッチに直収し,IP over ATM で ATM ネットワークへ接続し, かつ,事務イントラネット内を ELAN (LAN Emulation)で構成した.
    これらをATM NIC 1枚に仮想インターフェースを切ることで実現した.
    ATM NIC の設定概要はつぎのとおりである.

    1) IP over ATM による接続
    1.ATM NIC は Olicom 社製の OC-615x を使用.
    これは PCI バススロットに装着して使用するもので,速度は 156Mbps である.
    2.ATM NIC のドライバソフトは,Olicom 社のホームページ からダウ ンロードした.(http://www.olicom.com/)
    3.Configuration File の作成
    C:\winnt40\system32\drivers\oc615x.cfg の Configuration File を事務サーバに作成し,以下のように ATM の設定を書く.
    ;Physical ATM Adapter 0
    DefineAdapter
    UniVersion Unit3.1
    ;Virtual Adapter 0 - ClassicalIp
    DefineVirtualAdapter ClassicalIp
    ArpServer (ARP サーバの ATM アドレス)
    MtuSize 9180
    EndVirtualAdapter
    EndAdapter

    2) ELAN (LAN Emulation) の設定
    LAN Emulation は物理的に離れた部屋や建物にある Ethernet 機器たちを ATMの配線を利用することで, あたかも一本の Ethernet で結ばれているようにすることができる.
    これはATMの特徴的の一つである 「ネットワークの物理構成と論理構成を独立できる」 ことを利用した技術である. センター事務イントラネットでは建物の地階に配置した事務サーバと, 一階から四階に配置されているクライアントパソコンをELANで結んだ.
    接続概要は図2 のとおりである.

    図2: ELAN の構成

    ELANサーバ
    ATM NIC に付属してきた ELAN サーバソフトを使用. これは MS-DOS 配下で動作するソフトであった.
    MS-DOSのパソコン一台を ELAN サーバとして用意した.
    1.ELANサーバとしてATMアドレスを取得.
    2.ELANサーバの Configuration File oc615x.cfg に ELANサーバ名と ATM アドレスを設定する.
    DefineAdapter
    UniVersion Uni3.1
    UseP2Mp Yes
    DefineVirtualAdapter LanEmulation
    LanName jimu-kudpc
    AtmAddress (ATM アドレス)
    LanType EtherNet
    EndVirtualAdapter
    DefineVirtualAdapter LanConfigServer
    AtmAddress (ATM アドレス)
    DefineAddressMap
    addressMask (ATM アドレスのマスク)
    AtmAddress (ATM アドレス)
    Serverindex 1
    EndAddressMap
    ;policyPriority atmAddress 30000
    EndVirtualAdapter
    EndAdapter
    3.ELAN サーバに以下の autoexec.bat を作成する. @echo off rem LH a:\NLSFUNC.EXE a:\NCOUNTRY.SYS rem LH a:\CHEV.COM JP PROMPT $p$q PATH a:\ Rem LH a:\MSCDEX /E /V /D:MSCD001 /M:15 les615x -1 c:\les.log -R

    事務サーバでの設定
    ELAN サーバ (LES) のクライアントとして,事務サーバの設定を行う. 1.Configuration File への追記
    oc-615x.cfg に先に記述のアダプタ(IP over ATM用)にプラスして LanEmulation 用のアダプタの定義を記述する.
    VirtualAdapterとして classicalip 定義している部分が IP over ATM, 後半部分が LanEmulation 用のアダプタの定義である.
    ;Physical ATM Adapter 0
    DefineAdapter
    UniVersion Uni3.1
    ;Virtual Adapter 0 - ClassicalIp
    DefineVirtualAdapter ClassicalIp
    ArpServer (ARP サーバの ATM アドレス)
    MtuSize 9180
    EndVirtualAdapter
    ;Virtual Adapter 0 - LanEmulation (As Ethernet NIC)
    DefineVirtualAdapter LanEmulation
    JointTimeout 300
    LanName jimu-kudpc
    LanType Ethernet
    LecsAtmAddress (LECS の ATM アドレス)
    ServerAtmAddress (LES の ATM アドレス)
    EndVirtualAdapter
    EndAdapter

    2.ATMカードのドライバを再度,インストールする.
    インストール時に,ATM NIC は一枚しかないが,アダプタを二枚分入れる のかと聞いてくるが入れてしまう. 実行後,コントロールパネルからアダ プタのプロパティの設定をみると,あたかも Olicom カードが二枚入って いるかにみえる.
    3.コントロールパネルからTCP/IP のプロトコルのプロパティで Elan 側のIP (プライベート) アドレス,MASKを設定.
    以上により,ATMカード一枚で,事務サーバは 外部への 接続は IP over ATM, 内部的には LES のクライアントそしてELAN のプライベートアドレ スで LAN につなげることができた.
    ?ATM Ethernetスイッチングハブの設定
    LES のクライアント(LEC)として,ATM Ethernetスイッチングハブの設 定を行う.
    接続する ELAN のサーバ (LECS) の ATM アドレス ,自分の ATM アドレ ス,名前,
    LanName,ATM Ethernet スイッチングハブの IP (プライベー ト) アドレス等を設定する.
    ?ATM スイッチに直収しているパソコンを ELAN に組み込む
    パソコンの ATM カードに 「LES のクライアント」であると記述した Configuration Fileを作成し,ATM ドライバをインストールする.
    Configuration File, oc-615x.cfg の 記述内容は事務サーバの Configuration File に記載の後半部分, LanEmulation 用のアダプタの定義についてのみ書く.

    以上,ATMへの接続方法を中心にネットワーク構成を説明した.

    なお,外部通信はネットワーク管理ソフト Microsoft Proxy Server で制御し, 外部へ出て行くときはサーバの IP アドレスに変換している. 外部ネットワークから見えるのは事務サーバだけである.

  5. 維持・運用管理について
    1) 利用状況について
    当センターの事務イントラネットは,運用後,約一年が経ったが, 構築目標の3項目についての現状は以下のとおりである. ほぼ,順調に業務に活用されてきている.
    1.メールの全員利用
    利用頻度の個人差はあるが,全員,メール利用ができるようになった. 業 務連絡に有効に使われおり, 業務連絡に占めるメールの利用率はとても高い.
    2.文書資料の共有化
    作成文書は各自のホーム保存だけでなく,掛フォルダー, 全体フォルダーへ保存し, 文書共有による事務効率化を志向した形態で文書保存がされてきている. ワープロ専用機からの移行が順調に進んでいる. 今春の異動では,業務文書を掛フォルダー, 全体フォルダーにおくことでの事務引継ぎが行われた.
    3.WWW による効果的な事務情報の発信.
    センター内掲示板として内部利用している. 利用予定をしていた連絡ページは, 月間スケジュールの掲載程度で, まだ,十分活用できていない.センター外への情報発信は今後の課題である.

    2) 維持管理コストの問題
    今回の事務イントラネットは緊縮財政の中, できるかぎり経済的に構築することが大きな課題であった. 最低限のソフトウェアを購入し, 事務室のパソコンの多くは既存の機器を利用することでまかなった.
    一年が経ち,つぎのような問題を抱え, 維持管理コストの問題が大きな課題となってきた. 今後はレンタルやリースへの転換も必要ではと考えている.
    1.事務室のパソコンの機種,性能が様々で統一した維持管理ができない.
    2.購入アプリケーションのバージョンアップを経費の問題で保留している.
    3.今後,Windows98 やアプリケーションソフトのバージョンアップが必要となるが, その経費確保が一般事務経費の中では多額すぎる.

    3) イントラネットの利用ルールについて
    1.クライアントパソコンへのファイル保存は極力行わない.
    2.文書の共有化の徹底.
    3.使用アプリケーションの統一.
    以上の三点の利用ルールをパソコンの「端末」的使用,操作性の統一, 維持管理上の面などから,決めている.
    かなり制約のある利用形態であるが,現在は, 利用者が未だパソコン利用にそれほど習熟していないこともあり, ルールは守られている.
    しかし,アプリケーションソフトを統一・限定していることへのいくつかの意見がある.
    これらのルールの維持は事務イントラネット利用者自身が自覚的に守ることや各掛長なりの指導が不可欠である.
    使用してみたいパソコンのソフトは沢山あり, また,以前利用していたソフトへの愛着など, ルール遵守の意識がなくてはパソコンの状態がバラバラとなり維持・管理が困難になってくる. 引いては統一的な利用や業務の継続が困難になってくると思われる. 今後,更に重要となる課題である.

    4) 今後の課題
    1.事務情報化の予算確立
    2.事務イントラネットの「事務での自主的な運用」について
    今回のイントラネット構築はセンター技官の作業グループが行い, この作業日誌をもとに 「事務用電算機の設定手順報告書」を作成した. アプリケーションについては「利用の手引き」を作成し, 順次,事務の WWW ページに掲載している.
    将来的には「事務による事務のイントラネット管理」 ができることが望ましい. 現在は人事異動があった場合など,事務ユーザ同士での相互援助ができるよう, 各掛に世話人を置いている.
    3.一人一台パソコンへの転換
    財政的な問題もあるが,一人一台パソコンの実現は強く要望されている.
    「一人一台パソコン」となった場合,システム設計の見直し, 新しい利用ルールや,事務ルールの変更が必要である.
    4.全学の事務情報化
    各学部において,事務情報化が取り組まれつつあるが, 全学的に統一されていない. 事務官の人事異動はほぼ3年周期であるが異動先によって利用アプリケーションが異なり, せっかく習熟しても異動先では役立たない場合がある. 当センターでは Office ソフトに統一したが, 事務局の情報化関係の研修が「一太郎,ロータス」利用である. 学内統一ができないだろうかという声が強い. このことは事務情報化における全学規模の大きな課題の一つであると考える.

  6. おわりに
    岡部寿男助教授,沢田篤史助教授の助言を得ながら,久富丈志,赤坂浩一, 浅岡香枝,永平廣則,久保浩史,河野典,隈元榮子の技官が 「事務イントラネットの課題,維持管理」についての検討を行い, 作業は久富丈志,赤坂浩一,浅岡香枝,永平廣則,隈元榮子の 5名が行っている.
    今回,このレポートをまとめるにあたって, 何かとアドバイスを頂いた金澤正憲教授をはじめ, 大型計算機センターの関係者の皆様に心から感謝します.

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第3回 ug ミーティング報告

丸山 伸 【まるしん】(総合情報メディアセンター)

昨年12月9日,第3回ugミーティングが開かれました. 「ug」というのは KUINS User's Groupの略,すなわち, 京都大学の情報ネットワーク(KUINS)を利用している人の集まりのことです. 普段は
ug@kuins.kyoto-u.ac.jp というアドレスで運用されているメーリングリストとして, KUINS に関する各種話題交換のために活用されています. このメーリングリストにはネットワークの管理者や研究者, 学生などいろいろな人が参加しています.
コンピュータネットワークには「距離に関係なく情報交換ができる」 という利点があるのはもちろんなのですが, そのことが人と人とのコミュニケーションにおいては, かえって欠点となってしまうことがよくあります. 「ネットワークを通してであれば非常によく名前を知っているのだけど, 実際に会ったことは一度もない」 なんていう経験をしたことはないでしょうか? 普段から京都大学のネットワークを利用しているにもかかわらず, そのネットワークがどのような人の苦労によって維持管理されているのかなどということを考えたことがあるでしょうか?
このようなコンピュータネットワークのもつ欠点を少しでも補おうという目的で, この ug というメーリングリストがあり, そしてその構成員が直接に会うための機会としてこの ug ミーティングという 研究会が企画されました. 第1回は1994年8月,第2回は1996年12月にそれぞれ開かれ, 今回が3回目になります.
これまでのミーティングもそうだったのですが, 今回も2部構成で開催されました. 第1部は研究会と称して, メディアセンターの地下講義室にて行われました. ここではさまざまな報告や発表が行われました. 第2部は懇親会.こちらが名実ともにメインの企画なのですが, 大学近くの居酒屋にて行われました. ここではugミーティングのもっとも重要な目的である 「人と人との交流」がとても活発に行われました.
第2部の内容はご想像に任せるとして,第1部のプログラムを紹介しておきます.

0) オープニング (まるしん@メディア)
1) KUINS ネットワークの現状について (沢田先生@大計センター)
2) 京大のネットワークの対外接続について (中村先生@経済学)
3) KUINSの今年のお買物について (岡部先生@情報学)
4) メディアセンターのネットワークについて (八木先生@メディア)
5) BSD/OS のライセンスと利用状況について (北野先生@電子物性)
6) Maple/V のライセンスと利用状況について (河野先生@情報学)
7) 検索エンジン「問答」について (河野先生@情報学)
8) smtpfeed について (中村先生@経済学)
9) KUINSの遠隔研究支援システム (沢田先生@大計センター)
10) メディアセンターの利用状況について (まるしん@メディア)
11) ネットニュースサービスについて (小山君@情報学)
12) クロージング (まるしん@メディア)

プログラムを見るだけでKUINSの管理者,学部や学科, 研究室などの管理者,KUINSを利用して研究をしている方々などから, 様々な発表があったことがわかると思います. そしてこの発表を聞くために教官や学生,近隣の大学の管理者など, 実に50人近くもの参加者が集まってきました. それぞれの講演はその分野のことを良く知った人によるものだけあって, 非常に内容の濃い,そして楽しいものとなりました.
次回のミーティングがいつ行われるかはまだ未定ですが, 次回はより多くの方に講演者として, そして聴衆として参加していただければと期待しています. まずはugメーリングリストに参加をしてみませんか? 次のアドレスを参照してください.
http://www.kuins.kyoto-u.ac.jp/services/mail-address.html
また,今回のものも含むugミーティングに関する詳しい内容は, 以下のアドレスにまとめてありますので,こちらもぜひご覧ください.
http://www.marushin.media.kyoto-u.ac.jp/ug/

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お知らせ

KUINSニュースへの寄稿を歓迎します.詳細は kuins-news@kuins.kyoto-u.ac.jp または下記までお問い合わせください.
問い合わせ先
学術情報ネットワーク機構情報システム管理掛 ((075) 753-7841)
(大型計算機センターネットワーク掛 ((075) 753-7432)

ネットワークサーバ機能の設定不良にご注意

ネットワーク接続した計算機 (特にパソコン) やネットワークプリンタが誤った設定のまま放置されると, 利用者が気付かないまま, ネットワーク資源を無駄遣いしたり, 他のシステムに支障をきたす場合があります. 具体的には,次のような点にご注意ください. Windows 95, 98 などのパソコン誤った設定が行われたままでネットワーク接続されると, 不要なブロードキャストパケットを発信し, サブ LAN のネットワーク全体の資源を無駄に占有します.
(対処方法)
コントロールパネルのネットワーク設定において, 利用していないネットワークプロトコルを削除します. 例えば,NetWare を利用しない場合には, IPX などのプロトコルを加える必要はありません. また,WINS によるアドレス解決を利用していない場合には, その機能を設定から外してください. ネットワークプリンタネットワークに直結するプリンタの一部機種には, プリントサーバ機能を備えるものがありますが, 誤った設定のまま接続されると, 不要なブロードキャストパケットを発信したり, 他のサーバ機能の正常動作を妨害することがあります.
(対処方法)
プリントサーバ機能の設定において, 利用していないプロトコルを削除します. 例えば,TCP/IP (lpr) だけを用いる場合には, 他のサーバ機能 (IPX, AppleTalk など) をオフにします. RedHat Linux (含 Turbo Linux) のパソコンOS のインストール時に「ネットワークサーバ」のオプションを選択すると, NetWare サーバや,Samba サーバ,CAP サーバなどが設定不十分なまま立ち上がり, 他のサーバ機能の正常動作を妨害することがあります.
(対処方法)
ネットワーク接続時に,ps コマンドで nwserv, smbd, nmbd, aarpd などのプロセスが動作していないか確かめて, 動作している場合には,利用形態に合わせて正しく設定してください. これらのサーバ機能を利用しないときには /etc/rc?.d/ のスクリプトを変更し, プロセスが起動されないように設定してください. 誤って設定された計算機等によって, 正常なサービスができなくなる障害は, 特に NetWare を運用している工学部事務ネットワークにおいて頻発しており, 原因の特定に管理者の多大な労力が費やされております.
これらの労力の軽減とサービス性の向上のため, ネットワークサーバ機能の正しい設定と, ネットワーク接続届けの提出にご協力下さい. なお,この件に関して,大学院工学研究科の北野正雄先生, 星野勉先生から 情報をいただきました(http://www.kuee.kyoto-u.ac.jp/KueeLan/pcnote.html 参照). ここに感謝いたします.

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KUINS 会議日誌

平成10年10月1日~平成11年1月24日

学術情報システム整備委員会技術専門委員会
平成10年10月5日(第40回)
・今後の整備計画について無線ネットワーク設備について
平成10年10月27日(第41回)
・委員の追加委嘱について
・今後の整備計画について
・平成12年度概算要求事項について
平成10年11月13日(第42回)
・平成12年度概算要求事項について
平成10年12月22日(第43回)
・平成12年度概算要求事項について
平成11年1月14日(第44回)
・平成12年度概算要求事項について

KUINSネットグループ連絡会議
平成10年10月22日(第76回)
・接続端末数について
・KUINS障害報告
・ハブノードのポートの再配置について
平成10年12月9日(第77回)
・接続端末数について
・接続状況報告
・KUINS障害報告
・ギガビットネットワークとの接続について
平成11年1月20日(第78回)
・接続端末数について
・KUINS障害報告
・ポートの使用について
・KUINSニュースについて

KUINS-II ネットワーク停止 (3/4 ~ 12) について

平成10年度補正予算で調達予定のバックボーン ATM ネットワーク接続装 置の導入に伴う機器調整と ネットワークの構成変更のために, 吉田地区,宇治地区の各構内において, 1999年 3月 4日 (木) から 12日 (金) までの間,KUINS-II ネットワークが一部停止します. この他にも 2月から 3月にかけて,ケーブル敷設工事,機材調整,設定変 更などのためネットワークの瞬断などが起り, 運用が不安定になる場合が あります. 構内ごとの詳細な停止スケジュールと影響範囲が分り次第, KUINS の Web ページ, ネットニュース等を通じ てご連絡いたしますので,ご理解とご協力のほどをお願いします.

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PDF版 KUINSニュース No.29

 

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