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文部科学省「平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」に本センターから3名が選ばれました.

publication date : Apr.16, 2012


科学技術に関する研究開発,理解増進等において顕著な成果を収めた者に授与される科学技術分野の文部科学大臣表彰に,本センターから科学技術賞研究部門で下記の3名が選ばれました.
表彰式は,4月17日(火曜日)に文部科学省にて行われます.

河原 達也 学術情報メディアセンター 教授
秋田 祐哉 学術情報メディアセンター 助教
三村 正人 学術情報メディアセンター 研究員(産官学連携)

・業績名:「国会審議の自動音声認識システムの研究」

・概要
 人間が話している音声を自動的に文字化する音声認識の研究は長く行われてきたが,国会の委員会審議のような自発性の高い,自然な話し言葉を高い精度で認識できるものはなかった.
 本研究では,会議音声の忠実な書き起こしと会議録の文章の違いを分析し,統計的にモデル化した上で,会議録テキストから実際の発言内容を予測するモデル(言語モデル)と,会議音声から音声パターンのモデル(音響モデル)を推定する枠組みを構築した.これにより,膨大な会議録テキストと音声のアーカイブから自動的に学習できる音声認識システムを実現した.
 本研究により,約90%の文字正解率が達成され,この成果・技術に基づく新たな会議録作成システムが衆議院において採用・正式運用されるに至った.これは,明治時代に我が国に議会が設立されて以来運用されてきた手書き速記制度に代わる一大変革であり,世界的にみても,国会の審議音声を直接自動認識するシステムは初めての事例である.
 本成果は,今後,講演や講義などの様々な音声メディアへ展開されることにより,様々な人々による情報アクセスの改善に寄与することが期待される.

・主要論文
[1]Statistical transformation of language and pronunciation models for spontaneous speech recognition, IEEE Transactions on Audio, Speech, and Language Processing, Vol.18, No.6, pp.1539--1549, 2010年8月
[2]統計的言語モデル変換を用いた音響モデルの準教師付き学習, 電子情報通信学会論文誌D, Vol.J94-D, No.2, pp.460-468, 2011年2月

・関連ページ
京都大学HP掲載記事

文部科学省ページ


Inquiry 京都大学 学術情報メディアセンター
TEL:075-753-7400

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